
新生児グループは早産児、低出生体重児のほか、先天性心疾患、新生児外科疾患、先天異常など新生児の疾患を幅広く対象疾患として診療を行っております。大学病院はNICU6床、GCU3床と小規模ではありますが、県内のNICUと連携し、主に早産児は山形市(山形県立中央病院、山形済生病院)、鶴岡市(荘内病院)のNICUで管理し、先天性心疾患、新生児外科疾患、先天異常などの複数の専門科が診療に携わる必要がある疾患を大学病院が対応するといった医療体制をとっております。大学病院の特性上、胎児診断症例も年間を通して多く紹介され、産婦人科との週1回の周産期カンファレンスを行っており、ハイリスク胎児の情報共有や立ち会いの要否、分娩時期の選定に関する相談、ハイリスク児の両親に対する出生前訪問なども積極的に行っております。
人材育成にも力を入れており、新生児専門医を志す若手専攻医には県内での研修のほか、積極的に国内留学を勧めており、これまで松戸市立病院、長野県立こども病院、神奈川県立こども医療センター、埼玉医科大学総合医療センター、国立成育医療研究センターなどに派遣しており、専門医への道筋をサポートしております。
これまでの新生児グループの研究実績として、新生児黄疸の病態解明について分子生物学的方法を用いてビリルビン代謝酵素の活性に影響する遺伝子異常の報告や先天性中枢性低換気症候群の原因となる遺伝子異常を同定などがあり、臨床・教育のほか日々の疑問を研究にを合言葉にグループ内で研鑽を積んでおります。